介護現場にふさわしい言葉遣いとは?

介護現場では利用者やその家族、他職種のスタッフとコミュニケーションを図る機会が多いです。さまざまな人が出入りする職場であり、利用者も高齢者が多く目上の方が中心となるため、基本的な言葉遣いは敬語が一般的となっています。敬語には大きく分けて3つの種類があります。相手を高めて敬意を表す尊敬語、自分をへりくだることで相手への敬意を示す謙譲語、そして聞き手に対して丁寧に表現する丁寧語です。

敬語を使うことは基本的なマナーですが、あまりにも敬語ばかりの言葉遣いでは、利用者が距離感を感じてしまう場合もあります。そのため言葉遣いだけでなく、笑顔や目線の高さを合わせるなど、態度で親近感を持ってもらうコミュニケーションを心がけることが重要でしょう。挨拶やお辞儀、清潔感のある身だしなみも相手に与える印象を左右するため、周囲の人と円滑なコミュニケーションを取るために欠かせない要素です。

利用者への声掛けでは、行動を制限するような言葉遣いをしてしまいがちです。「それはやってはダメです」ではなく、「どうしましたか?」と何故その行動を取るのか原因を確認することが必要になります。また上から目線の言葉遣いなど、相手が不快になるような表現は避けるよう注意しなければなりません。利用者がわかりやすいようにゆっくりと話すことも大切です。

明るい表情で話しかけることで、敬語を使っていても親しみやすさを感じてもらえます。言葉だけでなく、表情や声のトーン、話すスピードなど非言語的なコミュニケーションも組み合わせることが効果的でしょう。利用者一人ひとりの状況や気持ちに配慮し、共感や尊重の気持ちを持ちながら接することで、信頼関係を築くことができるのです。参考にしたいサイト『見直そう、介護士の言葉遣い』もあったので。ぜひ目を通しておくと良いでしょう。